2016/09/29

図書情報学科での修士課程開始。授業の内容など


9月12日から台湾大学では新学期が始まりました。

私は以前の記事でも書いている通り、今学期から台湾大学の大学院で修士課程に入ります。

学科は人類学系から圖書資訊學(図書情報学 Library and Information Science= LIS)に変わりました。

同級生はおそらく20人弱で、台湾大学から進学した学生もいれば、台湾の別の大学から、中国や香港から進学して来ている学生もいます。



今学期は、大学の専攻がLISではなかった学生向けの大学部の必修を圧縮したようなクラスを3つ履修しています。

私と同様に非LIS出身学生向けの必修クラスを履修している修士課程の学生は五名、博士課程の学生が二名いて、今学期は基本的にはこのメンバーと講義を受けていく形になりそうです。後期にはほかの学生たちと合流して、大学院の必修科目のセミナーなどを受けることになります。

今学期履修するクラス

今学期履修するクラスはこんな感じです。

資訊蒐集與組織 Collecting and Organizing Information Resources
圖書資訊學 Library and Information Science
參考資源與服務 Reference Service and Resources

伊斯蘭建築與陶瓷 Islamic Architecture and Ceramics
臺灣與東南亞藝術 Taiwan and Southeast Asian Arts
荷蘭文三 Dutch Ⅲ

電子考古學 Computing Archaeology (聴講)

LISの修士課程では、卒業までに必修が12単位、選択科目は18単位の取得が必要なのですが、そのうち選択科目の6単位は研究と関係があれば、ほかの学科の修士向けのクラスを卒業単位にあてることもできます。

上述の今回履修しているクラスの上3つは非LIS出身者向けの補習科目で、修士課程の必修科目を履修する前に必須の授業です。(卒業単位には入りません)

下4つは専攻のほかに興味があるもので、こちらも必ずしも卒業単位になるものではありません。ですが自分の研究テーマが公共考古学や文化遺産保存関連なので、これからも藝術史や人類學系のクラスを聞きにいくつもりです。

こんな感じで、今学期履修しているクラスはどれも卒業単位にはなりません…。

余談ですが、台湾大学の修士過程は基本的に三年以上かかるそうです。(本当に早い人で二年)日本や他の国の修士課程と違い、入学時に研究テーマと指導教授を決めず、必修や選択科目を履修しながら研究テーマを固めていくというやり方のため、卒業までに時間がかかるようです。一応、最長在籍年数は四年(休学含まず)となっています。


大学と大学院の講義の違い

実際に第一週目、二週目の必修科目の講義に参加してみた感じ、やっている内容は人類学系のころとあまり変わりません。基本的には導讀といって、毎週の指定図書を担当の学生がプレゼン形式で内容を発表していきます。教授はそこに補足などをしていく形で授業が進められていきます。

ただ、学部のときと違うのは、少人数のため一学期中に導讀がまわってくる頻度が格段に上がります。今までは学期に一度や二度だけだった導讀が、今回は一つのクラスで四回、もう一つのクラスで二回あるので、ほとんど毎週準備をすることになりそうです。

指定図書の量に関しては、資訊蒐集與組織のクラスでは人類学系の時と同じような20ページ程度の論文だったので、これはおそらく大丈夫でしょう。もうひとつの圖書資訊學のクラスでは平均20本のさまざまな文献をまとめて一つのプレゼンとして発表になるので、こちらは準備にかかる時間は学部の比ではなさそうです。參考資源與服務のクラスは一番先が読めませんw 今のところ、教授と雑談してるだけという感じで、シラバスもいただいていないし、指定の教科書などもありません。ただ、早くも宿題が出て、近所の図書館へ見学へ行くことになりました。

その他の四つのクラスは、新しい環境でもつらくならないように、いままでお世話になっている藝術史の教授のクラスとオランダ語、人類学系の考古学のクラスを履修(と聴講)をしています。いわば精神安定剤のようなものです。(一応自分の研究テーマが考古学、文化遺産関連なので、まったくの無意味ではない)

図書情報学科のクラスも大学院の授業というよりその準備課程であることと、今まで通りのクラスを履修していることから、今学期はなんとなく学部の延長線上にあるような感じです。



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