台湾大学の大学院に通う日本人留学生のブログ

2014/07/10

二年の後期を終えて、振り返り

二年後期の成績が全て出終え、無事夏休みを迎えました。今回も単位を落とさず、GPAも上昇したので、純粋に嬉しいです。ただその反面、成績と自分の人類学に対する理解が釣り合ってないことは自分ですごく感じるので、もっと学期中は集中して勉強しないといけないな、と反省しています。

(人類学史のリーディングをまとめた本。量が多く、読破した人はいないと思う)

今学期に選択していたのはオランダ語一(後期)、人類学史(前期)、史前史(後期)、生態人類学、政治概論、国際経済、服務学習、国文の計19単位でした。




振り返ってみると、人類学史はリーディングが一番量も多く、文章自体の難度も高くて、一番準備に時間のかかるクラスでしたが、これはほとんどクラスメイトの助けを借りて乗り切ったようなものです。授業は毎週特定の文献を授業前に読んでくることが前提で講義が進められます。毎週3コマの授業のうち、先生が2コマ講義し、残りの1コマは毎週1~2グループが指定の文献のプレゼンを行いました。人類学の古典とも言うべきレヴィ・ストロース、ラドクリフ・ブラウン、マリノフスキー、エヴァンス・プリチャードなどの著作を読み、理論を学びました。(といっても私は全て理解できたわけではない…) 期末テスト、期末のグループ研究レポート、グループの指定の文献のプレゼンの書面レポート2本がありました。このクラスは次の学期にも続きます。


史前史は前学期の続きで、考古学に興味のある自分としては、教科書を読むことは全く苦ではありませんでした。特に冬休みの間に読んだ、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」や他の著者の関連する書籍などを読んでおいたのが、授業の理解にも繋がったと感じています。ちなみにこの本は図書館に日本語版があります。前学期のクラスでは人類の誕生(400万年前のArdipithecus) からHomo sapiensの拡散-旧大陸まで、今学期はHomo sapiensの拡散-オセアニア、新大陸、農業の誕生、文明の誕生でした。内容は個人的には化石人類についてを扱う前期の方が興味深かったです。後期は各地域の古代文明について少しずつ触れた程度でしたので、自分の興味のある地域について、自分でもう少し掘り下げていけたらいいな、と思います。この史前史のクラスはあくまでも三年次以降に、より専門的なことを学ぶための入門なのでしょう。また、今学期は前学期よりも成績が良かったのが嬉しいです。授業方法は教科書を読んでくることはまたしても大前提なのですが、先生の講義以外に、BBCのドキュメンタリーや、TEDの講演のビデオを観たり、グループ毎のプレゼンがあったりと、多様でした。教科書以外にも海外のジャーナルなどの資料を読むことがありました。特に面白いのは中間テストはtake home examで、期末テストは口頭試験という、他のクラスとは違った方法のテスト形式でした。また期末のグループのプレゼンのテーマが「史前史の授業を受けた人に捧げる旅行計画」で、授業で学んだことと関連のある遺跡などへの旅行計画を作りました。私たちのグループはトルコのÇatalhöyük遺跡を中心に巡る計画を作りました。遺跡の背景はもちろん、目的地までの交通や宿泊施設を調べてまとめました。個人的にはこの課題は授業と実生活を結びつけるいい訓練なのではないかと思いました。

生態人類学は選択科目で、このクラスの内容に興味のある学生たちが受けていました。狩猟採集社会、園芸社会、農業社会、漁業社会、遊牧社会の一般的な知識を学んだ後、各自で興味のある議題について個人で研究レポートを書きました。私は中国の青海省のチベット人遊牧民の都市部への移民政策についての研究レポートを書きました。この授業を受けた11名のクラスメイトそれぞれ興味のあるテーマが違って、なかなか面白かったです。クラスメイトのうち2名がマレーシア華僑、3名が台湾の原住民、日本人(私)、他は台湾人というように、多様性がありました。またこのクラスは必修ではなく選択科目で、基本的には学年は関係なく(といっても1年次には基本的にはとれないことになっていますが)興味のある学生が受けているため、同級生もいれば、上の学年の先輩方もいます。先輩方と机を並べて勉強して、彼らのプレゼンを見ることでもいい勉強になったと思います。このクラスはテストがなく、計五つのレポートによって成績がつけられました。私はあまりいい成績が取れなかったので、研究レポート作成は今後の課題です。

以上の三つは人類学の学部内のクラスです。本来なら二年の後期には言語学も必修なのですが、私はオランダ語のクラスと時間がかぶったため、言語学は来年受ける予定です。

(ある日の夕暮れ時. 図書館の門から椰林大道)

オランダ語は前学期の続きで、幾つかの文法を学んだり、アムステルダムについてのプレゼンをしたりしました。個人的にはこのようなマイナーな外国語は、クラスメイトがほぼ皆ゼロからのスタートなので、ちゃんと授業に出ていれば比較的簡単にいい成績が取れると思います。先生はオランダ人女性で、中国文学部卒業なので中国語が堪能で、前学期はほぼ中国語を介して授業を行い、後期である今回は、少しずつオランダ語の比率が高くなりました。私は次の学期も引き続きオランダ語二を受ける予定なので、夏休みに復習と予習をしようと考えています。またこのクラスには1人政治大学からの聴講生がいました。先生の許可があれば、台湾大学の学生でなくても、授業を受けることは可能なようです。ただ、授業で使用した教科書が3000元と高価なのが若干ハードルになるかもしれません。もし、二年間オランダ語一、二ともに受ける予定なら買って損はないのですが、一学期しか受けないとなると、ちょっと割りに合わないかもしれません。実際、私の教科書のコピー版を印刷屋で作って、クラスメイトに配りました(笑)。

政治概論は通識課(一般教養)で、各学部から生徒が集まります。基本的に政治学系以外の学部から来た学生向けなので、内容は一般的のものだと思います。このクラスは成績の評価方法が期末テスト100%で、出席をとったり、宿題提出があったりするわけではないので、何割かの学生は出席すらしていなかったと思います…(笑) なので割と楽に単位がもらえるクラスかもしれません。しかし個人的にはこのクラスで先生が教えていたことは、今まで考えた事がなかったことを知るいい機会になったと思っています。実はこの授業を受ける前、政治概論というからにはきっと高校の公民のようなことや、行政について学ぶんだろうと思っていたのですが、実際にはカントやニーチェの思想や、political powerとは、のような内容で、政治学という学問について、少し理解ができた気がします。それに先生が毎回とても情熱的で面白いスピーチをするので、それを聞くだけでも充分面白いかと思います。

国際経済も通識課でした。内容に興味はあったのですが、このクラスは私にはちょっと無理だったな…と思わずにはいられません。というのも、数学が一切ダメな人間が経済を学ぶというのは無謀だったな…ということです。少なくとも単位は取れましたが、次の学期からはこういうクラスを取るのはやめておこう…という教訓にもなりました。先生やTA(ティーチングアシスタント)はとても明るくて面白かったのですが、やはり自分の専攻とかけ離れている分野を学ぶには、それなりの努力が必要だな、と思いました。そう考えると、ダブルメジャーや副専攻を持って頑張っているクラスメイトは本当にすごいなぁ、という尊敬の念しか出てきません…。

(夏の明け方の図書館)

服務学習は全校生徒に課せられている、ボランティア活動のようなもので、学部毎にそれぞれ特徴のある活動があります。私が今回受けたのは、台湾大学の校史館、即ち学校の歴史について展示している博物館で、日本人の来客時にボランティアガイドを行うというものでした。このガイドを行うにあたり、台湾の歴史(主に日本統治時代)について学ぶ機会を得たことは、今台湾で暮らしている自分にとって大きな収穫でした。実際自分がいかに台湾の歴史について無知であるかを思い知りましたし、日本の歴史についても同様であると思いました。校史館は旧図書館の建物を利用しており、とても素敵な空間です。台湾大学へお越しの際には、ぜひ立ち寄っていただきたい場所です。隣には人類学博物館があり、台湾の原住民についての展示があります。

(人類学博物館.パイワン族の展示コーナー)


国文は外国人学生向けの中国語クラスでした。先輩方の話を聞く限りでは、先生によって内容が結構異なるようです。あるクラスでは文言文をやったりするので難易度が高いようです。私の受けたクラスは率直にいうと、クラスの人数が多すぎて(34人位?)先生がコントロールし切れていなかった印象があります。それに授業の時間が土曜日の9:10-12:10だったため、ほとんど高いモチベーションを持ってこのクラスに臨んでいる学生はいなかったのではないでしょうか。内容はエッセイを読んだり、詩を読んで解釈したり、時々小グループでディスカッションがありました。ただ毎週の3時間の授業のうち、始めの1時間は学生の集まりが悪く、先生とただ雑談しているだけでした。こうなると、時間通りに来ることに何のインセンティブもなくて、正直このクラスはただただ単位のために出席していたようなものです。正直このクラスの不満を語ったら軽く1時間は話せます(笑)。唯一の救いは他の外国人学生と仲良くなれることでしょうか。先生も悪い人ではないのですが、教師としてはちょっと…という感じです。



以上が私の二年の後期の振り返りです。

反省点は、毎学期のことですが、中間テスト以降はレポートの提出が増えてきて、授業の予習が追いつかなかったことです。これはほぼ全ての授業に当てはまります。なので次回以降は学期の後半にレポートが増えることを見越して、スケジューリングしていくことが課題です。また、今回成績が上がりましたが、やはり大切なのは「自分がこのクラスを通して何を学べたか」が重要なので、まず学期の初めに自分のゴールのようなものを設定した方がいいのかな、と思いました。

大学の授業の他に、週一で語学センターの英会話のクラスにも通っていましたが、大学の授業の予習やレポートなどが忙しく、こちらも後半はだいぶおざなりになってしまい、あまり効果がありませんでした。これは完全に自分の落ち度なので非常に反省しています…。



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