私は台湾大学で一年間のオランダ語のクラスを受けたあと、夏休みの1ヶ月間オランダに滞在しています。この期間中に現地でオランダ語の学校に通う予定はないので、台湾大学の授業で使った教科書を持ってきて、自習しています。
私の中国語学習についてですが、最初の3年間はHSK5級獲得まで独学で勉強をしていたので、この時の学習法がオランダ語学習にも生かせないだろうか…ということで、自身の中国語を勉強していたころの振り返りをしていきたいと思います。
また、中国語に関しては3年間の独学のあと、台湾に渡り1年間台湾大学の語学センターに通いました。今回のシリーズではそこで教師がどのように授業を進めているかについて、少し紹介をしようと思います。
私が台湾大学の語学センターに通っていたのは2010年8月末からの一年間(語学センター4学期)の話になりますので、現在は変わった部分もあるかもしれません。そしてリアルタイムで書いているわけではないので、記憶が曖昧な部分も多々あります…。また、先生によっても授業方法や宿題に差があると思いますので、その点はあらかじめご了承ください。
教科書について
中国語のコースがある語学センターは師範大学を始め、台湾大学、政治大学など色々ありますが、私が通っていた台湾大学の語学センターで使われている教科書は、師範大学が発行している實用視聽華語シリーズです。台湾大学の語学センターでは1〜4まではこのシリーズを使用し、その次に通称「遠東(三)」と呼ばれる別のシリーズの教科書を使います。その次には「迷你廣播劇」、それが終了すると、次は教科書は使わずに、新聞の記事などを使用した上級クラスになります。
YouTubeに教科書の本文のショートドラマがアップされています。
衣装やメイクなどに若干時代を感じますが、主人公の高偉立は台湾に語学留学をしたことのある人なら誰でも知っているほどの人気者ですw 彼のFacebookファンページもあるほどです。
授業方法について
教科書は単元ごとに分かれていて、内容は大きく分けて
- 単語
- 本文
- 句型
で構成されています。
1冊目、2冊目には単語や本文の英語訳が補助的に書かれている他、拼音と、台湾で使われている注音も使われています。3冊目には英語訳は載っていなかったと思います。また、台湾大学の語学センターでは、拼音を使用しています。
私が入学した当初は實用視聽華語の2冊目からのスタートだったため、授業は全て中国語で行われていましたが、ゼロ初級のクラスでは英語が補助的に使われるそうです。
また、私のようにいきなり全てを中国語で行うクラスに入ってしまった場合、最初のうちは「先生が何を言っているのか分からない!」とか、「分からないのに、どうやって質問すればいいのか分からない!」という問題につき当たることもあるかもしれません。
そういうときは
「老師!剛剛的我聽不懂!」とか、
「老師,⚪︎⚪︎跟⚪︎⚪︎,哪裏不一樣?」とか、とにかく声に出してみるといいと思います。
そういうときは
「老師!剛剛的我聽不懂!」とか、
「老師,⚪︎⚪︎跟⚪︎⚪︎,哪裏不一樣?」とか、とにかく声に出してみるといいと思います。
新出単語は、先生が単語カードを生徒に見せるなどしながら、中国語で意味を説明します。また、教室ではインターネットが使えるので、実際に画像を見せた方が分かりやすい場合などは、検索してモニターに画像を表示させる方法も使われていました。
また、頻繁に単語テストもありました。先生が発音した単語を書き取る…という単純なものですが、繁体字に慣れていなかったり、発音を覚えていないと少し難しいかもしれません。漢字文化圏以外からの学生の苦労は、日本人以上のものかと思います。
新しい句型を学ぶ時は、先生が意味や使い方を説明したあと、各自その句型を使って短文を作って答えるトレーニングをします。先生の説明がわかりにくかったり、すぐに文章を思いつかなかったりすると結構プレッシャーを感じます。授業中に焦らずに済むよう、私は予習の時に文を考えておいて、授業で発表するようにしていました。それで間違いがあれば訂正されればいいし、句型が身に付くのも早いと思います。句型の練習でも、単語テストと同じような書き取りの小テストがありました。
本文の部分は、私の先生はビデオを流しながら一文ごとに一旦停止し、シャドーイングさせる方法をとっていました。
このような練習の他に、私の先生がよく行っていて私も好きだったのが「比手畫腳」というちょっとしたゲームです。これは新出単語を、その単語に含まれる漢字を使わずに、意味や類義語を使って相手に何の単語かを当ててもらうゲームで、2人一組で、単語の意味を説明する側と答える側に分かれて他のチームとスコアを競い合います。
例えば「足球」という単語を「足」と「球」の二文字を使わずに説明するとします。「用腳的運動、十一個人一起踢、世界杯」などのキーワードを言って、相手が「足球」と正しく答えられたらポイントになります。
この練習の良いところは、中国語がネイティブじゃない私たちにとって、どうがんばっても日常的に知らない単語というのは出てきます。そんな時には、何とか別の言い方で相手に分かってもらわなければなりません。私も今でも全てを正しい中国語で言えるわけではないのですが、この練習で培った言い換えのスキルは役立っていると感じています。
なので、独学の場合でも、新しい単語を学んだ時に、「自分だったらこの単語を中国語でどう説明するか」、というのを考えてみるといいかもしれません。
授業の話に戻ります。上記のような教科書に沿った練習の他に、学期中に何度かプレゼンテーションを行うことがあります。私たちのクラスでは「自国で最も綺麗な場所」や「一番好きな映画」、「一番印象が深かった社会的事件」のようなテーマがありました。形式は自由でパワーポイントのスライドを作ってもいいし、写真を見せながら喋るだけでも大丈夫でした。
学期中は単元ごとのテストの他に、中間テストと期末テストがあります。点数があまりに悪いと、ビザ更新や奨学金に影響が出る恐れもありますが、普段からちゃんと勉強していれば普通にパスできるレベルだと思います。
宿題について
宿題に関しても先生による所が大きいと思いますが、台湾大学の語学センターでは、だいたいどのクラスでも毎日宿題があります。教科書付属のワークブック(単語の書き取りや句型練習などがある)をやったり、新しく学んだ句型を使って文章を三つほど書くものもあります。私は自分の想像力のなさのせいなのか、句型の意味はわかるのに、どういう文章を書こうかなかなか思いつかなくて辛かった記憶があります。単純な文章で良かったのに、なぜか凝った文章を書こうと思っちゃうからいけないんだと思います…。
あとは、習った単語を10個以上使ってストーリーを書く、という宿題もあって、これは短文を作るのより更に想像力が必要なため、私は結構苦労した記憶があります。書いたストーリーは授業中に音読して発表するのですが、クラスメイトにすごく面白いストーリーを作る人がいて、みんな毎回楽しみにしていました。
今回は、台湾大学の語学センターでの中国語の授業と宿題についてお話ししました。当時は結構大変だと思っていた宿題ですが、こうやって毎日アウトプットを繰り返していたことが、中国語上達に繋がったと思います。毎日授業は3時間のみですが、宿題や予習をしたり、言語交換をしたりと、本気で中国語を上達させたいと思うのなら、結構忙しい日々になると思います。
ここまで長文を読んでくださり、ありがとうございます。中国語学習や、台湾への語学留学について、何か参考になることがあったら幸いです。質問などがございましたら、ぜひ気軽にコメント欄にメッセージをいただけたらと思います。
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